第一章

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スタートしてから三十分…… やっとの事で演習場の障害物をクリアし野山に入った一三四は、皆とかなり離されその顔はすでに限界という表情をしている。 (もう無理、やっぱり僕には無理だ) それからさらに時間が経ち殆どの生徒がゴールしていった。 一三四もみんながゴールして随分時間が経った後、何とかゴールしたがそのままその場に倒れ込んだ。 そしと、教官が一三四に駆け寄り声をかける。 「大丈夫か?」 「は、はい」 疲弊しきった一三四は返事をするのがやっとだった。 「最後から二番だが良く諦めずに走り抜いたな。今日はゆっくり休めよ」 そう言うと一三四を抱え寮へと連れて行く教官。 一三四はその教官の言葉に少し表情が和らいだ。
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