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「そろそろ腕は大丈夫だ。明日で最後のリハビリにする。」
最後…
先生の言葉に頭が真っ白になった
マッサージしながら大分よくなってきているとわかっていた
覚悟も出来ていた筈なのに…
寂しくて仕方がない
いつのまにこんなに手塚さんの存在が大きくなっていたんだろう
手塚さんが元のようになれるよういままで力を尽くして来たのにまだ一緒にいたいって思うのはなんて我が儘なんだろう
でもこれは手塚さんが望んでいること
部屋に行くといつもテニスの試合を見ている
それほどテニスが好きで自分だって早くやりたいって思っていることくらいわかっている
だったら笑顔でおめでとうって行ってあげるんだ
これが私の最後の仕事
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