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芽久美がいきなり走り出した。
慌てて追い掛ける私達。
沢山の屋台の中に一つだけこじんまりとした店があった。
「いらっしゃい!良かったら見てってね~!」
椅子に座りながら声を掛けてきたのは女の店員だった。
目の前には黒い布の上に置かれたシルバーのアクセサリー。
「あっこれ、可愛い!」
芽久美はその中からネックレスを手に取り見ていた。
「ありがとう。此処にあるのは全部あたしが作ったヤツなんだよ」
「ホントですか!?凄いですね~!!あっこれもイイかも!!」
盛り上がる二人。
芽久美はアクセサリーが大好きで、集めるのが趣味だった。
取り残された私達も各々品物を見ていく。
確かに可愛い。
シンプルだけど手が込んでいる。
「ねぇ、優花!これイイじゃん!」
そう言って手渡された指輪。
装飾のないシルバーの指輪が二つ。
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