episode.2

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『……ごめん』 「……………」 本当は此処で諦めたくなかった。 どうしても一緒に行きたいんだと言えば、もしかしたら変わっていたかも知れない。 だけど、出来なかった。 「……分かった。行けなくなったんなら仕方ないね」 年上だからという変なプライドと、面倒くさい女だと思われたくないって気持ちが思考を縛る。 付き合った経験がない私は、最近ある事でずっと悩んでいた。 ――果たしてこれは付き合っていると、言えるのか…… 受験勉強だけが理由じゃない。 部活が忙しいのが理由じゃない。 それはただの言い訳。 私の心にはモヤモヤした気持ち悪さが広がっていた。 「透真の馬鹿………」 ほんの数秒でいい。 透真の姿が見たかった。 直接声を聞いて安心したかった。 私に勇気があったら、この先の未来も変わっていたに違いない。 後悔はどうして何時も後に姿を現すのだろう。 ・
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