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「よう、変態」
「望んでこのカードを手に入れたわけじゃないよ、俺!」
それはわかっているがつい……。
「なるほど。これは確かに見せれるわけがないな。今後お前とうまく目が合わせれなそうだ。とくに女性陣には見られるわけにはいかないな」
「だろう? よかった、やっぱり水木君はわかってくれる人だよ」
「でも男性人に見せないのはなぜだ?」
「……それは勿論女性陣のときと同じ理由さ。たとえ男同士と言えどあまり下世話な話はしたくないんだ」
嘘くさっ。
「ふーん。そうかそうか」
「な、なんだい? なにか言いたげだけど?」
「いや、僕はてっきり『愛しの彼女のパンツは俺が独り占めするんだい!』とでも思ってんのかと」
「ブッ!?」
「え、図星?」
「違うよ!!」
全力で否定してくる。その後ため息一つでクールダウンした海藤が頭をかきながら言う。
「はぁ、勘違いしてるみたいだけどさ、そもそも佐土さんと俺はそんな関係じゃないよ」
「じゃあどんな関係? 友達以上恋人未満?」
「そ、それは……」
渋る海藤。
「おパンツ関係?」
「おパンツはもういいよ!! いや、よくないよ!! 本題だったよ!!」
「おい、声デカいぞ」
「す、すまない……」
見事に手遅れで距離を開けたところにいる金原達が「え? パンツ?」「何言ってんだあいつ」「興奮してますねー」「パンチ二回、の略だろ? 俺のパンツー喰らいやがれてきな!」「それなら、『すいませーん、そのメロンパン、ツーください』の時に用いられる用法の方が方程式的に美しい」「なにいってんだこいつら」とざわざわ騒ぎ出していた。
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