慣れない都会

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十数分の間人混みの電車に揺られ、東京駅に比べれば少しばかり小さな駅に着く。 「(やっと着いた…って!もうこんな時間!)」 無事に着いたことに安心したのもつかの間、左腕の時計に目をやると既に9時をさしていた。 急いで私は走り出そうとするが、 「(理学部の新入生ガイダンスって何時からだっけ?)」 焦りながら鞄を探り、何やら予定の書いてある紙を探す。 「(9時半から!?)」 さっきよりもさらに急ぎ、走る。 入学式の次の日だったが迷った挙げ句、結局スーツを着ていったため、走りにくい。 幸い、大学が駅から割と近かったため数分走ると門が見えてきた。
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