間章の零、『語られざる物語り』

7/22
前へ
/158ページ
次へ
「え?」  率直で簡潔な感想が口から漏れた。何だろうあれ、彼は空を自在に飛べるのか? タリアスの記憶よりもリュオは遥かに人間離れしていた。  まぁ。多分あれは魔力を放出したのだろう。足下に放ち、それでブレーキをかけて、更にそれを蹴って跳んだ……かな?  訳が解らないが、多分そんな感じとタリアスは結論着けながら、めげずにパニッシャーを乱発していた。相変わらず、リュオには効いていない。 「……なら、こっちならどうだい?」  矢を握る右手に、集中的に光りが集まる。それは、パニッシャーとは違い乱発は出来ないものの……それの何倍もの威力を持つ光りの魔法。  『ジハード』と名付けられた強力な魔法。それが、上空からリュオに向けて放たれた。
/158ページ

最初のコメントを投稿しよう!

38人が本棚に入れています
本棚に追加