間章の零、『語られざる物語り』

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 リュオは、それを既に見越していたらしく……何かを蹴る様な動作で真横に跳ぶ。  リュオの横スレスレで、極太のレーザーが通り抜けて行った。  無論、そう来る事もタリアスは知っていた。リュオは避ける動作に入った時点でそれに気付く。  タリアスが乱射したパニッシャーの光が集まり、地上の近くに大きな皿の様な面を作っていた。  極太のレーザー光撃、ジハードがそれに当たると、それに反射したように軌道を変えてリュオに襲い掛かる。光の皿を吸収したらしく、更に巨大で凶悪になっていた。  リュオに当たる直前で、ジハードを防ぐ為にリュオは前方にバリアを張る。自分を守れる程度の大きさの防壁。  リュオの体格を簡単に包める光は、リュオの防壁の部分だけ遮られそれ以外の分が空に飛散したかと思えば、一ヵ所に集まる。  そう、タリアスの剣に集まっていた。
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