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アドロメアは墓の前に座って、祈りを捧げた。
義姉さん。私、しっかりやってるよ。凄いでしょ?
マナエルはしっかり人参食べれるようになったよ。ユークリッドは、おねしょしなくなったねぇ。ポニーは相変わらず泣き虫さ。
キャルレムは……聡い子だから、ヴァルア義姉さんがもういない事、解ってるみたい。あんな小さな子に悟られて、気を使って貰えるのは胸が痛いよ。
「クリクニースはねぇ……。」
アドロメアは呟きながら、ふとクリクリした目が熱くなっていくのを感じた。
「あ、れ……?」
なんで?どうして今?このタイミング?
急に、胸が苦しくなって来た。悲しくなって来て、ぽたぽたと雫が垂れる。
満タンになった心が、とめどなく溢れだした。
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