浅井長政

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「ですから、ここからが本題です。織田家としては、不可侵の密約を結んでいただきいのです。同盟は現実に観音寺城を織田家のものになった後に再考頂くで構いません。そうですね。織田家が力をつけ始めた今、普請を優先して進めないと守りきれないとか理由をつければ怪しまれないかと思います。」 「なるほど……。少しは考えて来ているようですね。」  感心した顔で頷く。  これであれば、織田家側につく限りの大きなデメリットはない。  徒に織田家が小谷城を攻める危険性が減るし、兵を浅井家のため以外に出す必要はなくなる。  また、表向き同盟である以上、明確な理由がありさえすれば朝倉としても強制することは難しいはずだ。 「どちらにしても今浅井家としては兵を出したくない。だから、公にしないのであれば、観音寺城攻めの間だけ攻めないことを約束しましょう。ただ、同盟の話はまた別の話です。」
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