2 視線

4/8
前へ
/41ページ
次へ
――― それから意気投合して、いろんな話をした。好きなもの、趣味、最近ハマってるもの……などなど。 「ねぇ雫、部活に入る、とかって決めてる?」 「部活?ああ、バスケ部に入る予定」 「バスケ部?同じ!あたしもなの!」 「和泉も?」 同じ部活に入る、ということで、また一つ親近感が湧いた。 「うん!中学から始めたんだぁ」 「へぇ…私は物心付いた頃から。父さんと母さんがバスケやってたらしく、私もやりたくなってね」 「そーゆうのいーなぁー」 「そうか?」 うん、と和泉は笑った。 「あたし初心者だったけど、先輩と一緒にコート立ったんだ!」 胸を張るように、でもにこっ と笑って言った。 でも、凄い。 中学から始めた初心者が、先輩と一緒にコートに立つのは凄い。 つまりスタメンということ。 きっと、いや、絶対バスケ上手い。 そして、早く一緒にバスケしたいと思った。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加