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―――
それからたくさんバスケの話をした。
話をまとめると、和泉は、
中学からバスケを始めた。
和泉が先輩から言われたことは、コート全体がよく見渡せて、フェイクが上手く、相手をドリブルで抜くのが得意。で、PG(司令塔)のポジションを任された。得意とまではいかないが、シュートも上手いらしい。
「そーいえば、雫ってどこ中出身?」
「私は聖蘭中。和泉は――…」
「聖蘭中!?バスケ強いとこだよね!そこでスタメン?すごーい!」
「…あ、ああ。ありがとう。和泉は?どこ中出身?」
和泉の勢いに呑み込まれそうになった。とりあえずお礼を言って、さっき遮られてしまったことを和泉に聞いた。
「あたし?あたしは翔架中だよ」
「翔架中……ここからちょっと行った南町にある?」
私は頭の中で、南町の地図を思い浮べながら言った。この学校からは近いところだ。
「うん、そうだよ」
「聖蘭中近いな。西町だから」
「そっかぁ。そう言われれば。じゃあお互い家、近いかもね!」
屈託なく笑う和泉に、そうかもな、と笑った時、担任だと思われる女の人が教室に入ってきて、一時話すのを止めた。
***
私が"聖蘭中"と言った時、私を見ていた視線に私は、気付かなかった。
「――聖蘭中バスケ部、時名 雫――…」
「どしたー?碧」
「……いや。なぁ、伶」
「んー?」
***
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