2 視線

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「ちょ…」 「あおくん!おはよ!」 私のことはお構いなしに、明るく男子に挨拶した。 「…和泉。大声で呼ぶなよ……」 はぁ、と呆れ顔の男子。 「えー?呼んじゃった。えへへ」 完全に和泉ペース。私は呆然。 「って、和泉!?知り合い?なんだよね?」 我に返った私は和泉に言った。 「え?ああ!雫、初めましてだよね!えっとね…」 ぐいっ、と声をかけた男子の腕を引っ張って私の前に立たせた。 「彼は槻館 碧(つきたち あおい)くん!あたしの幼なじみなの!」 私の前に腕を引っ張られた男子は、毎回の事、とでも言うかのように呆れ顔をしていた。 「お、幼なじみ…?…そうなんだ」 そう言って、槻館くん(…?)を改めて見た。 (…うん。属に言う"イケメン"、ですね、うん。周りの女子みんなの視線集めてるのがよくわかる。近くにいる私が恥ずかしいくらい) 「初めまして、時名 雫です」 「…知ってる」 「…え?」 槻館くんはぼそっ、と何か言ったのを、私は聞き取れなかった。 「いや…、なんでもない」 「おい、碧ー?」 槻館くんの後ろで男子の声がした。 「この超可愛い子だ――…!?」
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