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くだらない話をしながら歩いて、ゲーセンの近くにあったファミレスに4人で入った。
ドアを開けると、カランカラーン と乾いた音が店内に響いて、店員が来た。
「いらっしゃいませ!」
笑顔で明るく元気な声で出迎えられた。
「何名様ですか?」
「4人です」
雲野くんが店員の問いに答えた。
「では、お席にご案内します。4名様入りまーす」
平日で、お昼の時間より早いからか空いているらしく、すぐに席に案内された。
入り口に背を向けた奥の席に雲野くん、雲野くんの前に私。私の隣には、もうお決まりと言ってもいいほどに和泉が座り、和泉の前は槻館くんが座った。
「ね~雫?何頼む?」
「私はー…じゃあ、これ」
私はメニューの一つ、1番好きなメニュー・『サーロインハンバーグ オリジナルソテー』を指差した。特にオリジナルソテーがハンバーグと合っていてお気に入り。
「この……『サーロインハンバーグ オリジナルソテー』?美味しいの?」
「ああ。私のお気に入りなんだ」
「へぇ!ねっ、オススメってない?」
「そうだな……あ、これは?」
どれどれ? と和泉が興味津々に、私が見ていたメニュー表を見て聞いてきた。
「これ。『2度焼きオリジナルハンバーグ オリジナルソテー』ここのオリジナルソテーはオススメだよ」
私がメニュー表の中の一つ、『2度焼きオリジナルハンバーグ オリジナルソテー』を指差して言った。和泉を見ると、ぱぁっ と顔を輝かせた。
「これ!私これにする!美味しそう!雫ありがと!」
無邪気に喜ぶ和泉を見て、私は微笑んだ。
「和泉ってこーゆうとこ初めてなの?」
「うん、初めてなの」
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