3 放課後

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「え…?」 初めて、と言ったあと和泉が、はっ と顔を強ばらせた。 「あ…えっと……」 「ご、ごめん、和泉!話したくないことだよね?いーよ、話さなくて!」 「雫……ありがと」 和泉は力なく微笑んだ。 「いつか話すね…」 「ああ、わかった。無理しなくていいからな。…それより!頼もう。2人は決まった?」 今までの和泉と違くて驚いた。明るい子のはずなのに――あんな寂しそうな顔をするとは思わなかった。 私は話を変えるため、目の前にいる槻館くんと雲野くんに聞いた。 「でさー!…ん?ああ、決まったよ。注目しよっか」 「ああ」 槻館くんがインターホンを鳴らして、少しして店員が来た。 どうやら私達の話は聞いていなかったらしい。少し助かったと思った。 注目を終えて、また4人でいろんな話をした。だけど私はさっき見た和泉の表情が、頭の中でずっと渦巻いていた。
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