3 放課後

6/27
前へ
/41ページ
次へ
――― ドドン ドドドカ ドカドドン カ ドドドドン カカドン ドカ ドン 「"むずかしい"……だよな……?これ……」 「……うん」 「互角かと思ったけど……」 「圧倒的…だね……」 曲が終わって結果が出た。 「ふぅ……」 「雫…パーフェクト……!?しかも全部"良"!?」 「す……っげぇ……!雫ちゃん、すっげぇー!!」 「あ、ありがとう」 和泉と雲野くんに、べた褒めされて少し照れる。 ゲーセンに来た時は必ず、友達が教えてくれた太鼓の達人をやっていたら、いつの間にか得意になっていた。 「あ…、あおくーん?大丈夫?」 「……マジかよ…」 私に負けた槻館くんは、あり得ないという顔で、近くにあったいすに座っていた。 「きっ、気分転換にプリ撮らない!?」 「そ、そーだよ!そーしよ!和泉ちゃん、さっすがー!」 槻館くんを見て焦った和泉と雲野くんは、とっさに言った。そしてぐいっ と和泉に腕を引っ張られた。 「行こ!雫」 「う、うん」 雲野くんは槻館くんの肩に腕を回して、プリクラ機がある方へ引っ張っていった。 「よっし、碧、行くぞっ!」 「ぐぇっ…おい伶……」
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加