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今日入学式があったのか、プリクラ機のところには制服を着た生徒がたくさんいた。
「たくさん人いるな……」
「ねー。このプリ機使いたいんだけど、空くかなー?」
「空くまで待ってよ」
うん と和泉は頷いて、2人で話していた。
私達が並んでいる後ろで、槻館くんと雲野くんが楽しそうに話していた。ふと周りを見たら、近くにいた女の子達がこちらを見て何かを話していた。
「槻館くんって……」
私は、周りをきょろきょろ見ながら和泉に話しかけた。
「ん?あおくん?」
私の様子に気が付いたのか、和泉がああ と言った。
「昔からあおくん、モテモテだったからね~。今も相変わらずだけど」
ちょっと自慢っぽく楽しそうに言った。
「あおくんね、中2の時に好きな子いたんだ。小さい頃からずーっと一緒に居たから見ればわかったし、家も隣だから、あたし相談相手だったの」
でも、少し哀しそうな顔をして話し始めた。
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