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「それでね……。あ、空いた!あおくん、伶くん、空いたよ!」
「お、やっとか。」
雲野くんはにかっ と楽しそうに笑った。
和泉の話の続きが気になったけど、今は楽しもうと思った。
―――
待っていたプリクラ機が空いて4人で入った。
「じゃあ1人100円ね!」
と言って和泉が用意していた100円を入れた。続けて私も100円入れた。入れた瞬間、ちゃらんっ と効果音が流れた。
「あいよ!」
「……ほら」
4人が100円ずつ入れたら、画面が変わった。
『画面をタッチして、撮影モードを選んでね!』
女の子の明るく可愛い声が喋った。それに合わせて和泉が画面を操作した。
『"ふんわり"モードに決定!次は明るさを選んでね!』
和泉は"おすすめ"と画面に表示されていたモードを選んで、明るさも"おすすめ"と表示されているものを選んだ。
『"おすすめ"の明るさに決定!撮影する背景を3枚選んでね!』
「雫!好きなの1つ選んで!」
「えっ?でも……」
「早くー!時間切れになっちゃう!」
「ど、どれでもいいの?」
「うん!」
既に2枚選んだ和泉に急かされて、適当に1つ選んだ。
『1枚目は―――』
「よし、撮るよ♪」
『それじゃあいくよ?さん、にぃー、いちっ』
パシャッ
シャッターを切る音がして、たった今撮った写真が画面に映った。
「うわ…私顔引きつってる……」
「いー感じ!」
「どこが!?」
和泉が満面の笑みで言ったことに思わず反論した。
「いい表情してるね、雫ちゃんと碧!」
「「はっ!?」」
雲野くんの言った言葉に、槻館くんと被った。
「「あははははっ!」」
「……っ早く次撮ろっ!」
恥ずかしくなって2人から逃れようとした。
―――
「よーし、落書きしよー!」
撮り終わって隣にある落書きコーナーに移動した。
和泉と私が落書きをすることになった。
「……よし、こんな感じかなっ?雫はどう?」
「私も出来た」
「じゃあ終了♪」
印刷出来るまで少し待って、出来上がったものを、待っていた2人のところに持っていった。
「出来たよー!はいっ、これは伶くん。こっちはあおくんの分っ♪」
和泉から受け取った2人は、今出来上がったプリクラを見た。
「あははっ!この碧ウケるっ!」
「んだよこれ!和泉だろ!?」
「あー、ばれちゃった?」
「あはは!」
プリクラを見て笑いながら、4人でゲーセンを出た。
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