3 放課後

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正座をさせられて和泉の話しを黙って聞いている槻館くん。 未だ冷めた雰囲気の笑顔を浮かべている和泉。 「後で拾おうと思ってたなら、最初から放り投げないの。わかった?」 「…はい……」 「あのー?和泉ー?」 私の呼び掛けに気付いた和泉は、はっ としてこちらを見た。 「終わった……?」 「はっ…う、うん!終わった!」 今度は朝から見てきた可愛い笑顔に戻っていた。 「碧ー。大丈夫か?」 「……やっちまった」 がしっ と槻館くんが私と雲野くんの腕を掴んだ。 槻館くんはなんか…げっそりしていた。 「和泉を怒らせるな……。おっかねぇぞ」 「う、うん……」 言われなくても目の前で見たからわかった。でも実際に言われると本当にダメなんだ、と思った。 「そ、そんなことより!碧、一対一(ワン オン ワン)やるぞ!」 「おぉ!」 槻館くんと雲野くんはコートに走って戻った。 「雫ー?」 「ん?」 「さっきあおくんに何言われたのー?」 「んー…なーんもっ」 槻館くんに言われたことは言うべきか一瞬迷ったけど、わざと言わなかった。 「えー何そ―」 「あの2人が終わったら次、やるよ!」 「ちょ、きいて……あ、うん!」
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