3章

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そう。 あたしたちは新しい“パパ”を探していた。 もちろん石田さんや林さんと別れるつもりはない。 石田さんには多くて週に1回しか会わないのだから、他にパパを作っても何も問題ないだろう。 これがあたしたちの考えだった。 「お金持っててノーマルな奴いないかな」 柚希が溜め息をつく。 母親の入院費と自分の学費を払うために、柚希は前にも増してお金に執着している。 あたしは。 あたしはただ、贅沢したいだけ。 今を楽しく生きたいだけ。
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