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「やばい。あたし超着きたいかも」
再びソファーに腰をおろすと、興奮気味に柚希が言った。
柚希だけじゃない。
周りの女の子も皆、同じ気持ちだろう。
彼らを見つめる瞳が輝いている。
VIP席に消えた4人組を、皆が獲物を狙う肉食動物のような眼で見つめている。
あたしはさっき他の席に着いたばかりだ。
きっと行かないだろう。
「柚希はたぶん行くんじゃないかな?パパになるような人だといいね」
客にする気は一切ない。
店に金を落とすよりも、その金を直接貰えたほうが嬉しいのだ。
裏引きして金を得ることもできる。
けれど、後々面倒が起きる心配があった。
愛人ならばお互い様であり、こちらは体を提供し相手はそれを金で買う、後腐れない大人の関係。
面倒な駆け引きも必要ないし、何より楽だ。
あたしたちはすっかり、“愛人”に抵抗をなくしてした。
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