3章

24/47
前へ
/482ページ
次へ
「悪い話じゃないだろ?俺も真子のパパになりたいんだよ」 「ちょっと待ってよ」 たしかにもうひとりくらい付き合ってもいいかな、なんて思っていた。 だけど、ともくんでいいのか。 引っ掛かるのは独身だということ。 本命の彼女はいるようだから、大丈夫だとは思うけれど。 「断ってもいいけど、そのときは店の子に話しちゃうよ。愛人のこと。ついでにサイトにも書いちゃうよ。俺、キミの本名知っているしね」 コイツ、最低だ。 明らかに脅している。 付き合わなきゃバラされる。 それは嫌だ。困る。 もしバラされて司に知られてしまったら、石田さんとの関係を精算すればいい。 単純で簡単なこと。 けれどあたしの頭の中には、そんな考えが一切浮かばなかった。 石田さん(お金)を手放すわけにはいかない。 なんとしてでも。
/482ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1340人が本棚に入れています
本棚に追加