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あたしに選択肢はない。
そうだよ。
やっちゃえよ。
ひとりもふたりも変わらないよ。
お前はすでに汚れているんだ。
――違う。あたしは……。
頭の中に響く恐ろしい言葉に、言い返すことができない。
「わかった。やるよ、愛人」
もう、逃げられないでしょ。
引き返せないんだ。
進むしかない。
「あー、良かった。これからよろしくね!」
ともくんはあたしの手を掴むと、周りから見えないように自分の股間に移動させた。
握り潰してやりたい気持ちを抑え、無理やりに笑った。
吐き気が止まらない。
気持ち悪い。
気持ち悪い。
ああ、そうか。
あたし自身が気持ち悪い女なんだ。
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