プロローグ

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何日も眠っていないような血走った目であいつは言った。 「おまえを殺して俺も死ぬ」 恐怖に怯えガタガタと震えるあたしを前に、あいつは笑った。 声を張り上げて満足そうに笑っていた。 久しぶりに見たあいつの笑顔は狂気に満ちていて、涙が止まらなかった。 誰も皆、自業自得だと言うだろう。 それは自分が一番よくわかっていること。 今更悔やんでも遅い。 それでも、後悔せずにいられない。
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