恨みから。

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散らかったリビングからキッチンへ。 そこで俺は我が目を疑った。 ひっくり返る物の山。 そこにはあちこちに血が点いている。 いや血が散っている。 俺は足がゆっくりと進める。 そして机の裏に。 足の先が。 《!?》 俺は一瞬身が硬直した。 体だけ、横に傾けてその人の体を。 「!!」 俺の頭に雷が落ちた。 「うわわああっ!!」 俺は腰を抜かして転んだ。 そして今度は地面を這うように倒れた人に近づく。 「父さん!!父さん!?」 倒れていたのは俺の父さんだった。 胸から血が出で、服には沢山のシミが。 「父さん!!父さん!?」 俺は父さんに声をかける。 目を閉じた父さんからの反応は無い。 「とにかく!!、 救急車!!それから警察を!!」 俺はポッケに手を突っ込んで携帯を。 一度携帯は俺の手からすべり床を転がる。 慌てて携帯を追いかけて椅子を倒して 机の下に落ちた携帯を手にした。
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