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それから遥か、気の遠くなるような時が過ぎた。
と、イギリスは感じた。
未だに、年1回の命日に花を持っていくのは忘れていない。
今までに、いろいろあった。
本当に、いろいろあった。
しかし、今は。
「あのぅ、こちらにイギリスさんがいらっしゃると聞いたのですが」
「あぁ、日本様。ようこそおいでくださいました。こちらの部屋です」
聞きなれた、同盟国の声が聞こえた。
対応する部下の声。
まもなく、彼はやってくるだろう。
と、ノックをされる。
「こんばんは、イギリスさん」
「あぁ、日本。よく、来たな」
「いえ、とんでもありません」
いつも礼儀正しい、この人物も、彼と同じ『国』だ。
そして、この彼に最近好意を抱きだしている自分がいる。
何気なくたわいない話をしながら、イギリスは心の中で思う。
・・・今度は、俺が護る番だ。
人と国ではなく、国同士で、あくまで対等に。
・・・・・いつか、お前の事を笑って話せるようになる、その日まで。
・・・・・・それまでは、時々は泣いていてもいいよな。
・・・・・・・・・・・・・・・・エドモンド。
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