エドモンド・キャンベル

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墓で眠る彼の名は、エドモンド・キャンベルと言った。 いつの頃だったか、遠くに妹が居るのだと、その子に何か贈り物をしたいのだと目を輝かせて語ってくれたエドモンド。 その時のエドモンドの笑顔は、雨ばかりの空でも眩しいほどだった。 その妹さんは今、何をしているのだろうか。 ふと、思った。 ・・・次の命日には、なにか贈ってあげようか。 そう考えていると、イギリスの耳に幻聴が聞こえた。 もう聞こえないはずのエドモンドの声だった。 「アーサー。こんなことになっちゃったけど、俺たち付き合おうよ」 それは、お酒で2人とも出来上がって、つい勢いで一晩を共にしてしまった翌日のことだった。
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