LESSON 01

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「彼方。」 ねだるような、 「行こーね?」 甘い声。 お情け程度につけられている語尾のクエスチョンマークは対した拘束力を持ちやしない。 選択肢なんて端から一つだけなのだ。 「あぁ、.... .... はい、喜んで.... 」 顔がひきつる。 「嬉しい。」 向けてくる、笑顔。 目だけは、犯罪者の様に鈍色に輝いていた。
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