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「あ。」
関の視線が木場の膝に移る。
その後、手に。
「手ぇ汚れてるじゃん。」
というやいなや、
「あ、ちょ.... .... 」
手をとると、
指についたケチャップやら、油やらを舐めとり始めた。
「───ッ!」
心臓がいくつあっても足りない。
ペロペロといかにも美味しそうに舐める.... いや、食べているようだ。
「ちょ!」
木場の個人的に敏感な手のひらを舌先でつつかれ、流石に反応した。
「ッ.... .... やめろっ.... って、関っ!」
ガリッ.... ....
「─────────ッたぁッ!」
薬指に、激痛が走った。
ケチャップとは違う朱が関の唇を伝うのが見える。
───噛まれた。
そう気が付いて、慌てて手を引こうとするとガシッと両手で手首を捕まれて阻止された。
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