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昼少し前。
俺は、
「次だよぉ。やっばい、僕ドキドキしてきた。」
「.... .... .... 。」
死に至る、寸前。
派手な音をたてて目の前に迫る、モノ。
園内名物の絶叫コースターの乗り口にいる。
「それでは、前から順番に御乗車下さい。」
国内でbest3に入ったとか。
うわぁ.... ....
きた.... ....
「ホラホラァ、彼方はやくっ!」
関に急かされ、木場は半場涙目で乗り込む。
しかも、御丁寧なことに先頭。
目の前に続くのは、悪夢へと誘う一つのレール。
進んでも有るのは、
地獄だけ。
安全バーを下ろされるのも、
きゅっと関に握られた手も、
「ワクワクするね。」
にっこりと、笑顔を向けられるも嫌に輝く目も....
「それでは、いってらっしゃい!」
「─────!!」
俺には、
“逃がさない”
そう意味しているように思えてならなかった。
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