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席を立ち、館内からでる。
あ、
「ごめん、私、トイレ。」
「わかったぁー」
「パンフとか、見てるねー」
友人二人を置いて、トイレ.... .... とは違う方向へ。
───もしかして。
関が追いかけるのは、一目を引くほどの美男。
退館するとこ見たんだけど....
キョロキョロと辺りを見回す。
チケット販売のカウンター近くで手を顔に当てている。
────いた。
ふふ、と関は笑みを浮かべて近付く。
木場 彼方(キバカナタ)。
大学一といっても良いほどのイケメン。
整い過ぎた美貌は嫌でも人目を惹く。
彼は、僕が狙ってる。
別に、恋愛感情とかじゃない。
あの、人を軽蔑するような切れ長の瞳。
ぞくぞくする。
あまり、人と馴れ合わない彼は、狼のようだ。
狼の私生活.... しかも、恋愛映画。
すぐそばまで、近付いて、
関は驚いた。
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