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ばっと、木場が振り返る。
かなり、涙目。
───なんなんだ、コイツ。
「なにっ.... すんだ.... 」
わお、
いい声。
「同じ講義じゃん、そんなつっけんどんにしなくても。」
互いに顔見知り。
知らないはずはない。
「ねぇ。」
びくっ
掴んでいなくてもわかるような怯えかた。
S癖が漏れてる?
「恋愛もの.... 好きなの?」
「!!」
おお....
分かりやすく紅くなったぞ。
「.... 泣いてた?」
「!!!!!」
木場はばっと顔を隠す。
耳まで紅い。
───照れすぎ。
ってか....
「っ、いいだろっ、別にっ」
ぶん、と手を降る。
.... .... なんか、餓鬼みたい。
はなせっ、はなせっともがく。
───逃がすもんか。
「話してあげてもいいけどぉー.... .... いっちゃおうかなぁ?」
「?.... 何を....?」
関は、にやっ、と笑う。
「コ、レ。観てて泣いちゃったこと?」
ぺらっと先程見た恋愛映画のチラシを見せる。
「──────!!」
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