telephone

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母親は、望に冷たい。望のせいで、今まで散々苦労させられてきたからだ。気持ちはわからなくもない。 だけど、望をそんな風にしたあんたも悪いと思うよ。言わないけどね。 『あんたの方はどうなの? 彼女出来たの?』 一瞬、どう答えるべきか迷った。だけど、すぐに芽衣と望の顔が頭を過った。 「…………うん、いるよ」 俺が、まともな振りをしてればいい。この母親には、芽衣のことは話せない。 すると、母親の声の調子が急に明るくなった。 『あら、そうなの!? どんな子?』 「……職場の子」
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