変化?

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「慧ちゃんっ」 ハッと見れば真山と自分と歳の変わらない男が自分の事を心配げに覗き込んでいた 「あ・・・」 「大丈夫かいな?やっぱり、今日変やで。体調悪いんと違うん?」 「ううん・・・そないな事ないって」 今日は、何度も ぼんやりしていて こんな感じで呼ばれた 「あの、もう今日は慧さん 帰ったら・・・」 「そや、今日は慧ちゃんやないと あかん事もないやん」 「ん・・・そう、やね・・・こんなんおっても邪魔やんな。堪忍え?僕、帰らせて貰うわ」 「んじゃ、誰か・・・」 「えぇよ。すぐそこやん。一人で えぇし」 ノロノロとPCの電源を落として とぼとぼと歩き出す 何となく覇気のない感じの慧を皆心配げに見守る 「堪忍え、お先に・・・」 「お疲れ様です」 まっすぐ帰るのも嫌で何となく遠回りして歩く道 怒声が聞こえる方角を見れば、何の縁であろう小野寺だ 何だろう どうも、喧嘩か? 綺麗な無駄のない動きで動く小野寺に目を奪われて ハッとする 何、見惚れてる訳・・・ 自分の背後に殺気を感じ 振り向けば光る物を持ち 男が走ってきている。慧はサッと足を出して男を引っ掛けて転ばせると、ナイフを持った手を踏みつけた。男が何か言っているが全く慧は耳を貸す事なく ニッコリ微笑むと男が ポカンと慧を見上げている。慧はナイフを取り そのまま男の手の甲に刺した 「こないなん持ってはるんが悪いねんえ?」 呻いている男など、かまわず慧は自分のマンションの方角へ帰っていった 間延びした のんびりした声で 冷たくキツイ言葉で人を罵ったりする慧 それでも誰も逆らう訳でもなく、不思議な程上手くいっている
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