ばいばい

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待って。 それじゃあ……。 「私……狙われるの……?」 声が――震える。 ズキズキと痛み始める肩の痣。 身体中を鈍痛に支配された気がして、唇を強く噛み締め耐える。 それは恐怖からの痛みなのか、何なのかはわからない。 そんな私にキョウは言った。 「……いや、吸血鬼としての血がまだ目覚めていない依千は大丈夫だ。 問題は――…」 「……!」 零……! そのとき、私は初めてミックスの名を口にしたことを後悔した。 私だけじゃない、零だって、……私じゃなくて零が、零が危険に晒されるかもしれないのに。 馬鹿だ、馬鹿だ私。 本当に馬鹿だ。 「まずドロジーたちは依千が人間であることに気づけば零の存在にもおのずと気付く。 必ず、零に接触するだろう」 「ミックスだって、確かめる方法がなければ大丈夫なんじゃないの……?」 「あいつらには、即座に見分ける方法があるんだ」 え……。    
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