プロローグ

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キョウは言った。 私と零の両親は、人間と吸血鬼だった、と。 行方はキョウにもわからない。 が、両親の友であった彼が私と零を引き取ったのだという。 私達が0歳の時。 突然姿を眩ました両親。 私達を見付けたキョウが、今まで成長を見届けてくれた。 キョウは良い人だ。 だけど、両親の行方がわからないという話はいまだに信用出来ない。 突然いなくなった友人夫婦にかわり、吸血鬼と人間のミックスである複雑な双子の面倒を見ようなど、普通は考えない。 勿論キョウは普通の人間だ。 だからこそ、吸血鬼の血が流れる双子など、育てようと思うだろうか。    
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