新たな日常の幕開け

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雅孝は必死のダッシュでなんとかギリギリのタイミングで校門をくぐった。 息は全く切れていないようで、まだフルマラソンも余裕と言った表情だが、後三十秒でHRが始まる。 ちなみにクラスは事前に伝えられており、雅孝のクラスは四階にあった。 「確か、この学校は上履きとかはなかったよな。 なら!!」 雅孝は少し助走をつけると一気に二階まで跳躍し、そのまま忍者のように壁を蹴って四階の自分の教室の窓から進入し、窓際の誰かの机の上に着地する。 周囲の生徒は目をギョッとして雅孝を見つめたが、雅孝は気にせず空いた席に座ると同時にチャイムが鳴り、教師が入ってきた。 「お前ら全員体育館に集まれ。」 教師がそう言うと他の生徒たちは一列に並び始め、ゾロゾロと体育館へ向かった。
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