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「――と言う訳でこの方はとても素晴らしく、」
長々と校長が祝辞を話すが、話の話題はいつのまにか逸れ、今は何故かシェークスピアの素晴らしさを熱弁している。
生徒たちは完全に飽きたようで首をぐるぐる回したり、隣のヤツと教師の目を盗んで駄弁ったり、器用なことに直立不動で眠っている奴もいた。
ちなみに雅孝は後者の方で、とても綺麗な直立不動状態だったとか。
「―以上で祝辞を終わります。
次は生徒会長の挨拶です。」
校長がそう言って降壇したと同時に雅孝は目を覚ました。
そして、生徒会長と思われる生徒が壇上にあがり、挨拶を始めた。
ちなみに生徒会長は女子だった。そのせいか、さっきまでだらけきっていた男子たちは全員背筋をビシッ!!と伸ばし、自分は真面目ですよオーラを放ち出した。
それを雅孝は横目で見て、「高嶺の花ってこう言うことをいうのか?」とボソッと呟いた。
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