2人が本棚に入れています
本棚に追加
正門を抜け、桜並木の坂を下り、右に曲がってまっすぐの道を歩く。
田に続いているであろうと思われる溝の水がキラキラと光っている。
道の端にできている木陰の下をいつものように歩く。
このまま、まっすぐ進み少し複雑な小道を通ると家につく。
木のかわりに田んぼばかりの景色になった時、目の前に白い物がフワリと舞い降りてきた。
「…花?」
白くて大きな花びらが1枚地に落ちた。
花びらはなかなか太く大きな花だろうと思った。
しかし、まわりにそんな大きな花など何処にもない。
道端に水仙などは咲いているが花びらの大きさが違いすぎる。
目の前にある帰り道から目線をはずし、左を見ると木々に囲まれた別の道がある。
この先はまだ行ったことがない。
この道の先にこの花があるのだろうか?
地面に落ちた花びらを手に取り見つめる。
最初のコメントを投稿しよう!