恥の多い人生

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この時ならばまだ取り返しがついたかもしれない。 毎日勝てる保証のないスロットをうちながら家に金を入れていかなければならない。 そう甘くはなかった。 強い立ち回り術があるわけでもなく、毎日通い続けた。 そして僕の車の中にはあるものが増えていった。 サラ金のカードである。妻にばれないようにハッチバックの下のスペアタイヤの下に隠していた。 5号機はゆるいんじゃなかったのか。僕は何度も自分に問いかけながら日々負け続けた。 勝った夜は機嫌よくハイボールを飲み、負けた時にはこの上なくへこみ、妻は僕を疑うことなく、毎日送り出してくれた。
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