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…この女は… 昔、仲が良かった女の子が成長した姿だろうか。 だが、まだ確定したわけでもないし、知ったところでどうとなるものではない…。 「お…にぃちゃん…」 まだメソメソしていた女は俺にすがりよってきた。 服を掴み、腕に顔を押し付けまた泣き始めた。 「……。」 俺は、彼女の頭を撫でてやった。 「…昔…」 これを、この昔話を話したところで何になるというんだ。 これで何が起こるというんだ。 理屈で考えるのは、もうやめよう…。 久々に会ったこの子を、失いたくない。
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