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そして、美奈子がある部屋に足を踏み入れた瞬間、突然ドアにロックが掛かり、美奈子は閉じ込められた。
恐らく侵入者と認識されたのだろう。サイレンは美奈子の心をさらにパニックへと追い詰めて行く。
「畜生!畜生!畜生!」
手当たり次第にコンパネを弄り、反応が無ければ蹴っ飛ばす。
そんな事を繰り返すうち、振り抜いた脚が狙いから逸れて、美奈子は大きくバランスを崩した。
「あるぁ!?」
転ぶ寸前、思わず後ろに出した右手。
それは、黄色と黒の縞のテープが巻かれたレバーを、一気に押し下げた。
ガシャン!と音がして、警報が止まった。
室内に明かりが灯り、靴の跡が付いたコンパネ類が唸りを上げる。
尻餅をついたまま呆然としている美奈子の前で、今まで壁だと思っていたものが真っ二つに別れ、轟音を立てながら開いていく。
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