-3.11-

12/16
前へ
/24ページ
次へ
そんなことを考えていると 歩道橋にいる 人達がどよめいた なんだろう? と思って覗いてみると 夫婦らしき男女と赤ちゃんが津波に流されていた 赤ちゃんなんか 本当に生まれて何ヵ月しか たっていないかんじだった 歩道橋にいた人は どっからか持ってきた ロープで助けようとしていた ちなみに赤ちゃんはお母さんに 抱えられている状態だった お母さんは今にも 津波に溺れそうだった 母子ともに顔が 沈んだり浮かんだり みんなは 「頑張れ-!!!」としか 言いようが無いようだった そんなとき なんとかお母さんと赤ちゃんが 助けられた 本当に本当に "良かった!!"って思った 全然知らない人なのに "助かって良かった" "神様ありがとう"と思った お父さんは車の上に上れたようで なんとか大丈夫なようだった その車も何かに引っ掛かり 流されずにすんでいた 赤ちゃんは すぐに上着などで 何重にもくるみ温めた お母さんの方も濡れていたので 上着をかけたりした そんなところから 津波の勢いもおさまり あとは引く一方だった もちろん 一時間に何㎜程度だけど 勢いは無くなっていたので 大きな水溜まりみたいだった 水位が腰ぐらいになるとさっきのお母さん、お父さん、赤ちゃんが丁度近くにあった産婦人病院に行った 病院の方が発電機も あるはずだろうから 赤ちゃんになんともなければ いいと思った
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加