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恋人の死
マコトが死んだ。
その知らせを聞いた時、不思議と涙は出なかった。
それよりも絶望の方が大きかった。
「…歩、聞いてるか…?」
電話の向こうで、マコトの兄貴のケンちゃんの声が心細そうに響く…。
あたしは喉がカラカラに渇いてしまって、何も言えなかった。
「歩…」
「…」
あたしの手から受話器が滑り落ちる。
…信じられない。
マコトが死んじゃった…?
有り得ない。
そんな事実、あたしは絶対に認めたくない…。
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