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遡るは10分、陽渚は髭がもっさりと生えて、深く笠を被った男に話しかけられていた。
「すまぬが、この肥後藩士 逆原達左右衛門を暗殺してはくれぬか?」
そういきなり言ってきた男に、陽渚は一瞬動揺したが、すぐに取り繕った。
「おい髭こら。
なんでいきなりそんな事いうんだよ。逆原なんちゃらより、おめぇを殺っちゃいそうだぜ」
陽渚は攻撃的に髭に言うと、ため息をついて続けた。
「大体、ただの町人にそんな事頼むなんて頭大丈夫か髭。
役人か壬生浪士組に突き出すぞ」
すると髭は驚いた表情を見せて、ニヤニヤしながら髭をとった。
「うおぅっ!」
そして髭を陽渚にむかって投げてきた。
「げぶっ
きたねえぞ!
なにを好き好んでお前の髭まみれになんなきゃいけねえんだっ!」
陽渚は髭をはらいながら、つけ髭男をみると、そこには………
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