序章

8/59
前へ
/59ページ
次へ
 静かに秘めたる闘志のようなものを、イングリドは彼女に感じた。  そして脳裏に1つの疑問が浮かんだ。 「……ねぇ。あなた、どうしてアカデミーを受けようと思ったの?」  §2 「これは一体どういうことじゃ……。おぉ、悪魔の仕業しか思えぬ……」  ロブソン村の長老であるベラルドは己の村の惨状を見て思わず天を仰いだ。  死屍累々。  街の至るところでうめき、苦しみ、横たわる人々がいた。  ベラルドは何がどうなっているのか全く理解できなかった。  魔物、あるいは野党が街を襲ったというのか。  いや、それにしては外傷らしいものは受けていない。
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加