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これぐらいの距離なら俺みたいに訓練をしている人間なら即座に当てることは可能だがこれ以上近づかれると逆に刃物の範囲に入るまで一息に近づかれる可能性もある
ため用心に越したことはない
見た限りでは武器はもって無いように見えるが
仮に武器を隠し持っていても構えていない状態ならすでに手に持っている俺の方が早い
つまりこの距離なら一方的に攻撃出来る
ここで精神的に余裕の出来た俺は何をしてると話しかけた
「お願いします助けて下さい
野党に襲われて命からがら逃げて参りました」
最後にもう一度お願いしますと喋りその場で倒れた
疲労のピークから倒れたのだろうか?
正直助ける義理は無いが助けないのも後味が悪い
仕方なく彼女を焚き火の近くまで運び身体が冷えないようにしてやった
「くそ野党か
今晩は寝れそうに無いな」
逃げてきた彼女を追って野党が来る可能性は高いのだ
間違いなく寝ずの番になるだろう
そして暇になりこんな山の中で一人やることも無いので何となく彼女の観察をすることにした
透き通る蒼い海の様に綺麗な腰まである長い髪
この髪のお陰で女だと判断した
年の頃は二十代前半だろうか?年上という事はないだろう
バランスのとれた各パーツに小顔で誰に聞いても美的感覚がずれてない限り美女と答えるだろう顔立ちをしている
服は淡いピンクのシンブルなワンピースタイプのドレスを着ている
胸元に光る蒼い宝石も似合っている
お嬢様なのだろう
だが間違いなく山に来る格好ではない
馬車か何か乗り物に乗り移動していたと思われる
でなければただのバカだ
顔も汚れており服も所々傷がついていることから何処か怪我をしてないか心配になったがざっと見た限りでは血も滲んでないことから大丈夫だろう
「う~んお肉食べたい」
訂正間違いなく大丈夫だ
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