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ここは森の中倒れている一人の男がいた
ピクリとも動かないことから気絶しているのだろう
何せ世界を渡って来たばかりなのだ体にかかる負担は計りしれない
十分程過ぎたくらいだろうか
微かに聞こえる呻き声と共に男の目が覚めたみたいだ
「ここは?
あぁいやそうか、ここが異世界か」
何故ここに居るか思い出したのだろう自己完結した後にまず周りの安全確認と持ち物の確認を始めた
今居る所はどうやら山に流れている川の近くのようだ
森の様に平らな所にしては川の流れが速いことから山だと判断した
河原みたいに開けた所に居るが周りは木に覆われておりある程度進めば遮蔽物により視界の確保は困難になるだろう
だがこれだけ視界が開けていれば森から何かが接近しても気ずけないことも無い
周りを警戒しつつも持ち物の確認に入っても問題無さそうだ
そして周りにあったものを一つ残らず集めた
1つは当然神から貰ったポーチ
次にNTWにナイフとサイドアームに何時も持っていたコルトガバメント
そして最後にタバコとライターなのだが
タバコは倒れた時の衝撃のせいだろう胸ポケットから飛び出て水溜まりの中に落ちて水浸しになっていた
「あぁクソでもまあ仕方ねえかせめてライターだけでも点いてくれよ」
持ち物の点検をしながらも警戒だけは緩めない
最後にライターが点火することを確認してからこれからの事を考える
動くにしろ一夜を明かすために食料の確保をするにしても直ぐに動かないと時間は待ってくれない
それに一日の長さも分からないのだからグズグズしていて直ぐに日が暮れた
なんて事は一番避けたいことだった
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