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「今日はそんなに、寝相悪く無かったな。……いつもは拳が腹にくるのなんてしょっちゅうなのに」
そう言い、考えているとリビングの方から声が聞こえた。
「優樹さん、桃華さんはどうでしたか?きちんと起こしてくれましたか?」
「あ、はい……ちゃんと起きてくれました。そろそろ来ると思います。」
階段の方から足音が聞こえてきて、少したつと何かが転げ落ちる音が聞こえた。
その音を聞き優樹と尚人は、音源の場所に足を運ぶと
「痛つつ、………踏み外したかぁ。失敗失敗」
そこにはブレザーの高校の制服に身を包み階段の下で片膝をたて頭を抑えている桃華の姿があった。
「桃華さん、またですか?あれほど足元を見て階段を降りるように申したではないですか。」
「姉貴、スカートでその状態だとパンツ、見えてる」
「む?………ああ見えているか?すまないな。よいしょっ!これで良いか?」
「あぁ、良いけど学校では同じ事すんなよ?」
どうやらよくこのような事が度々有るらしい。しかし、この家族は、感情の起伏が乏しいようだ。
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