1 提灯に釣鐘

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何を食べようか考えていると、部長の携帯が鳴った。 手を離そうかとすると、キュっと強く握られてしまった。 部長は器用に右手で携帯を取り出し、通話ボタンを押してそのまま耳と肩で携帯を挟んで話し始めた。 聞いてていいのかな・・・って、この距離じゃどうやっても聞こえちゃうし。 携帯の向こう側からもれ聞こえる声は女の人。 仕事かもしれないし、あ、でも『お疲れ様ですとかお世話になってます』とか言ってないし… なんて考えてると部長が物凄く嫌そうな顔で『嫌です』と答えていた。 本当に嫌なんだなって思って思わずプっと噴き出してしまった。 部長はそんな私をギロっと一睨み。 ひぃ・・ごめんなさい。
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